2014年12月16日火曜日

11/24
楽習会 
第1回 サイレント×自然deワークショップ@宍塚(ししつか)の里山 ※
      ~ろう者と聴者で楽しむ自然観察~

ろう者6人、聴者5人で行いました。

○ろう者が見た自然の世界へのインタープリテーション
   
自然が大好き、特にオランウータンとミミズが大好きな
ろう女性二人による謎のコンビ『オラミミ』が登場。
二人のこれまでの自然に対しての経験や、自然の見方・みえ方について
コントのようなやりとりで話してくださいました。

「オラミミ」の二人が手話で熱弁
例えば、
木をよく観察していると、どう成長しながら今の姿にまでなったのか、
頭の中でアニメーションのように成長の記録が思い描かれるのだそうです。

二人ともお互い「やっぱりそうだよね!」と話していたので、自然大好きな二人にとっては共通していることのようです。
 

○音声を使わないグループワーク

グループに分かれて自己紹介後、
・里山を回って観察を楽しみながら「私たちの発見?!」を見つける
・未だない「宍塚(ししつか)」や「里山」の手話をつくってみる
・グループごとにプレゼンする。
のミッションに取り組みました。

各班、何かに呼び止められるかのようにあちこちで止まってじっくり観察。

木の根元、小さな何かをかこんで観察中

音声のない静かな中なので、聴者にとっては、
普段おしゃべりしながらだと聞こえない、小さな小さな鳥の声もとてもよく聞こえます。

手話のわからない聴者がわかるよう、ホワイトボードを使って‘通訳‘してくれるろう者もいました。

地衣類のついた桜の幹でみつけたのは・・・


魚調査に来ていた方が魚を見せて解説してくれたり、野鳥の写真撮影に来ていた方たちが
撮った写真をみせながら野鳥のことを教えてくれたりということも、ありました。

望遠鏡のような大きなカメラで鳥を狙う方の説明を聞く


各班のプレゼンでは、画用紙や全身を使って工夫して表現。
‘逆さ宍塚‘と題した発表では、池に映る山や、カモが泳ぐ姿をたくみに手と体で表現していました。

「宍塚」の手話表現は、漢字にある六をうまく使いながら山と池を表現していてステキで、‘空中に描くロゴ‘のようです。


ろうの方たちは‘見る達人‘で、またその特徴をつかんで、手(や体)で再現するのが
すごいなぁと、改めて認識したワークショップでした。

参加くださったみなさん、ありがとうございました!


【みなさんの感想】

①ワークショップを通して、新しい発見がありましたか?また、それはどのような発見でしょうか?
②ろう者(ろう)と聴者(聴)で、自然の感じ方・見方に違いがあると思われたところはありましたか?また、それはどのような違いでしょうか?
③「ろう者によるろう者が見た自然の世界」の話はいかがでしたか?感想をお教えください。


①新しい発見

・聴者がネコの声にきづいて、ろう者はネコ道をみつけた!力をあわせてみつけたので、すごくおもしろくてフシギな気持ち。(ろう)
・鳥の鳴き声、水面のうつり、木の実(ろう)
・ろう者だけで動くより発見の幅が広がった。ex鳥がいること、鳥の声。(ろう)
・手話主導による自然観察WSによる、手話によるペースがあって安心感がありました。(ろう)
・声を発せず歩くことは私にとって、目、耳に集中できて気持ちよかった。(聴)
・目に見えなくても鳴き声でたくさんの鳥がいることがわかった。(聴)
・見えたものを、特長をつかんでわかりやすく、身体を使って表現することのむずかしさと同時に楽しさ。(聴)


②ろう者と聴者の違い

・鳥の声や、きつつきのつっつく音なども、聴者は聞いているんだなと、感じ方のちがいは感じた。(ろう)
・鳥の鳴き声、川の流れ音、植物がゆれる音を聴者におしえてもらったことです。(ろう)
・(ろう者は)表現の仕方が上手い、特徴をよく見ている。気づきが多い。(聴)
・私は何げなく通り過ぎてしまう様々なものを見落さず見つけていかれること。(聴)
・ろう者の見る力がすごい。見落としてしまう足下のものを発見していた。(聴)


③「ろう者によるろう者が見た自然の世界」について

・お互いに「当たり前」というところをもっていても、気づくことはなかったと思う。(ろう)
・至る所にWSが行われているが、聴者主導で入りづらいと思っていましたので共感がもてました。(ろう)
・手話を使えたらもっと話もしやすいと思うが、ジェスチャー・筆談・顔の表情でも十分気持ちが伝わるし、何ら抵抗を感じなかった。普段、自分自身、顔の表情が乏しいのかもしれないので、今日はとても楽しかったです。(聴)
・日常のことはもちろん、自然のことを手話を使って表現するとこんな表現になるのだ!ということがしれたことがよかったです。(聴)
・耳が聞こえなくてもジェスチャーで簡単にコミュニケーションが取れることがわかりました。(聴)
・聴者が多い行事ではやはり音の情報が優先されてろう者はおいてけぼりのようになってしまうというのがさみしかった。みんな一緒に自然を楽しめるような行事が増えるといいな。(聴)


参加くださったみなさん、ありがとうございました!

※現在のWSシリーズタイトルに統一します。

141019ブラインドの方との触察自然観察WS

学習会 10/19ブラインドの方との自然観察WS

きのこ展でにぎわう植物園で7人で行いました。

筑波学院大、OCPプログラムの単発参加の1年生、
中国からの留学生も3人参加しました。

藤田さんから車イスの乗り方を、
ブラインドのTさんからは、白杖ユーザーのガイドの仕方を
教えてもらってから、交代で車イス、サポートを体験しながら
園内を散策しました。
Tさんから「特殊な人な訳ではないから街中でも気軽に話しかけて」
とのお話がありました。

円陣になってお話を伺う

途中の小道で枝の葉をさわってみる

後半は2グループに分かれ、
さわれるきのこの展示コーナーで「きのこでオノマトペ」。

きのこの手ざわりを表すオノマトペ(擬音語・擬態語)を
みんなで相談してきめ、お互い発表しあいました。

みんなできのこをさわってみる


スッポンタケは べチョべチョ と ぶよぶよ。
ノウタケは もちもち と ふかふか。
・・・
相談してホワイトボードに記入


同じきのこでも表し方が違うのも面白かったです。

140928手話で楽しむ植物園に参加しよう!

楽習会
筑波実験植物園「手話で楽しむ植物園」に参加しよう

9月28日(日) 13:30~15:00

学習会で協力させていただいている
植物園の企画「手話で楽しむ植物園」
植物園イベントカレンダー

にみんなで参加しました。

ろう者から、植物に関連する手話の解説。

植物についての専門的な話を研究者の方から、
植物の特徴をよく表した手話をろう者から、
楽しく学びました。

当日の様子を書いてくださっています。
筑波実験植物園 スタッフブログ10月
(16日 をクリックしてください)

植物園のみなさん、ご参加のみなさん、ありがとうございました!


※2014年12月29日付常陽新聞に、活動に参加した筑波学院大の学生さんによるレポートが掲載になりました。以下、転記します。


好人有好報
経営情報学科1年 キン カイ

今年の9月、「つくばバリアフリー学習会」が企画した『「手話で楽しむ植物園」に参加しよう!』で活動をしました。最初に講師の方から簡単な手話を学んだ後、すぐ聴覚障害者との交流を開始しました。僕はちょっと緊張して、恥ずかしく感じ、なかなか参加者の皆さんとコミュニケーションを取ることができませんでした。しかし、皆さんが一生懸命頑張って手話で交流しているところを見て、自分も頑張らないといけないと思いました。

 手話を習うのは、初心者の僕にとって本当に疲れることでした。メンバーのほとんどが僕より年上なのに、頑張って手話を学んでいる様子を見て、大変そうだと思いました。それでも、手話をしている時の皆さんの実に生き生きとした表情と手話の美しさに惹かれ、もうひと踏ん張りしてみようという気持ちが生まれました。その気持ちの積み重ねが今でも手話を習い続ける原動力になっています。この「手話で楽しむ植物園」のプログラムに参加して、言葉は口で話すだけではなく、人と人がコミュニケーションできるすべてのしぐさが言葉だということが分かりました。     

手話の講習を受けるまで、手話に何の縁もなかった僕は、口で話すとか、文字を書く以外に手でコミュニケーションできるとは思ってもいなかったので、今回このような機会をいただいて感謝しています。これから先、聴覚障害者に出会ったとき、自分をどう表現できるか、自分に期待してみたいと思いました。 

手話講習を受けたことで、僕と手話との距離が縮まったような気がします。そして障害者の手助けをすること、人が人をお互いに助けあうことが、いかに大切かを改めて実感しました。中国語で“好人有好報“という言葉があります。この言葉は、「いい人は必ずいいことに遇う。いい人はなんでも成功し、いい結果になる」ということを意味します。ですから、僕は、今回の活動で「よかった」と実感したことを、僕と同じように手話を少しも知らない人たちにも伝えたいと思っています。


140830楽習会小林幸一郎さん講演

楽習会 2014年8月30日 

フリークライミングスクール
NPO法人Monkey Magic 

代表の小林幸一郎さんの講演会
つくば市民大学共催講座案内

「クライミングでこころもからだもハッピーに
~障害があってもなくても一緒に」

総勢11人。こぢんまり、ゆっくり小林さんのお話聞く機会となりました。

小林さんご自身のことから今のNPOの活動に至るまでのお話。
視覚障害者にフリークライミングを普及するというところから、
視覚障害者支援と理解のツールとして、
そして障がいの有無に関係なく、全ての人にとって
その人自身の可能性を広げるものとしてのクライミングへと
活動がどんどん進化/深化・拡がってきたこと、よくわかりました。

小林さんとチーム分けのため並んだ参加者の方


後半は、ユニークな方法でチーム分けをしての、
アイマスクを使ってのワークショップ。

ワークショップでは、「支援する側」「支援される側」という固定した
先入観・既存の価値観の枠にどっぷりつかっている
日々の意識を「ズラして」もらう心地よいショックがありました。

ワークショップ終了後、茶話会、そしてモンキーマジックの
ボルダリングジムへ移動し、交流イベント「サタデーマジック」に
みんなで参加しました。

2014年12月12日金曜日

130727学習会「車イス目線で楽しむ植物園」

学習会:
車イス目線で楽しむ植物園@筑波実験植物園
2013年7/27(日)9:45~12:00

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「‘ともに‘の方法を‘ともに‘考える」インクルーシブデザイン 
ワークショップの手法で自然観察をデザインしてみます。

今回、車イスならでは!の視点での楽しみ方をみつけます。
藤田さんから、これまでのご自身の自然体験の話と、
車イスの乗り方レクチャーをしていただこうと思っています。

7/27(日)小雨決行
 9:45 入り口集合 
10:00 自己紹介
    藤田さんから 「これまでの自然体験」 15分
    車イスの乗り方レクチャー 
10:45 コースを考えて回ってみる
      車イス目線からのオススメの植物、景色
11:30 休憩所へ戻り 振り返りとまとめ
12:00 終了予定
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総勢6人で行いました。

車イスユーザーの藤田さん。
以前使っていたご自身の車イスを、フットレストの位置等を調整して、体験用として持参してくれました。

介助用車イスとの違いの乗り比べ。
介助用車イスの開閉も体験


座り方、手の位置・動かし方、漕ぎ方もレクチャ-。
車輪を漕ぐ手の位置を指導する藤田さん


藤田さんご自身のこれまでの自然とのつながり・体験についてお話伺いました。
テラスの下で。みんな車イスに座ってお話を聞く

・杖で歩いていた小学2年の頃、背負われて筑波山に登った。
・花が好きでアレンジメントの教室に長年通っている。
・家の庭にもたくさんの植物が植えてある。
 部屋に居ながらも楽しめるよう、キンモクセイやバラなど、季節感のある花、香りのある花を積極的に植えた。
・YMCAのキャンプ場(富士山YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジ)が バリアフリーで、キャンプを体験したことがある。
・つくばの洞峰公園を歩いて楽しむこともある。

などのお話をいただきました。


後ろに「体験中」の札を下げて散策に出発。
体験車イスの後ろに「体験中」の札


車イスの高さで楽しめるよう作られた花壇に植えられたハーブの香りを楽しみました。
車イスから丁度目と手の届く高さになっている花壇

○車イスならでは!の視点での発見

・低木の上にたくさんクモの巣がある!
 (角度的に光ってよ~く見える)
・低い位置にある植物やネームプレートがよく見える。
・葉の裏側についているセミのぬけがらがみえるのが面白かった。
・枝がのびている下をくぐるのが楽しかった。
・低い位置にあるものには手が届かない。
・木陰と日向の暑さの違いを強く感じた。
・道に落ちている落ち葉が大きく見えるのが面白い。

青い花の植物を楽しむ


○車イスに乗っての気づき

・下り坂ではどんどん前に進む。
・平坦だろうと思うようなところもかなりナナメなんだということが、車イスに乗っているとよくわかる。普段意識もしないような段差や坂がわかり、どう動けるか、注意を払いながら動いていた。
・自分で乗ってみると、(上り坂などで)助けてもらうありがたさがよくわかる。

○全体の感想

・今回初めての車イス体験で、乗れるようになり達成感がある。楽しかった。
・‘車イス目線‘を長時間体験し、目線が違うというのが新鮮だった。
いろいろな発見があり楽しかった。
・介助用の車イスとの違いもよくわかった。

車イスユーザー藤田さんからは「自分たちの‘フツウ‘の目線を今回みなさんに体験してもらえてよかった」とのお話がありました。

最後に記念撮影


2014年1月30日木曜日

131223 いっしょに楽習会~「さわろう!植物展」鑑賞と触察体験!

2013年12月23日
いっしょに楽習会 ~おでかけ楽習会~
筑波実験植物園「さわろう!植物展」鑑賞と触察体験!
  市民大学講座案内 
  
筑波実験植物園「さわろう!植物展」
を触常者の方を含む総勢10人で楽しみました。



大人は触らずに通れない、こどもは手を出さずにいられない!
ユニークな仕掛けの「ゲート」をくぐってスタート。
オジギソウ、泡の立つ植物、触って楽しい多肉植物などなど、楽しみながら植物の生態の多様性を学べるコーナーがたくさんありました。


触覚、嗅覚をフルに使って楽しみました。



多目的温室では「味覚」を使う体験があるとのことで、わくわくしながらそちらへ移動すると・・・


外国で飲まれているというめずらしい地衣類のお茶と、強い香りが特徴的な肉桂の生葉を煎じて煮出したお茶をご馳走になりました。地衣類のお茶は不思議な香り!?


今回は植物化石もさわれる状態での展示もありました。
植物とその化石の両方を触察で楽しめる貴重な機会となりました!
専門家の方から丁寧な解説もありました。


植物園のボランティアの方も丁寧に説明くださいました。

植物園のみなさん、ありがとうございました!